植木 /樹木の種類
 
資料出所;(株)日本カルチャーセンター
アオキ アケビ アジサイ イチジク イヌマキ インディビザ ウメ(ハナ) ウメ
ウンシュウミカン エニシダ オウバイ オオデマリ カイヅカイブキ カイドウ カエデ カキ
カクレミノ カナメモチ カナリーヤシ カリン カルミヤ キュウイ キョウチクトウ キンシバイ
キンモクセイ クチナシ グミ クリ クロマツ ゲッケイジュ コウヤマキ コデマリ
コノテガシワ ゴヨウマツ サクラ サクランボ ザクロ サツキ サルスベリ シャクナゲ
シュロ シラカバ ジンチョウゲ ソテツ タケ・ササ ツツジ ツバキ・サザンカ ドウダンツツジ
トベラ ナツメ ナンテン ニシキギ ノウゼンカズラ ハギ ハナミズキ ハナモモ
ハマナシ バラ バンジロウ ヒイラギ ヒイラギナンテン フェイジョア フジ ブドウ
ボケ ボタン マルメロ ミカン類 ムクゲ ムラサキシキブ モチノキ モクレン
モモ ヤツデ ユキヤナギ ライラック リンゴ ロウバイ    
ウコギ科
カクレミノ
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/関東地方より南の地方から四国・九州地方までと台湾
・生育適地/土質はとくに選ばないが、やや境地性で北は福島県くらいまで栽培が可能。本来は日当たりのよい ところによく育つが、日陰にも強く、建物の陰でも少しの日光が当たれば育ちます。
・性質・特徴/葉のかたちが雨具のミノに似ていることから、カクレミノと呼ばれ、常緑葉がよく繁り、潮風や 大気汚染にも強いので、庭のほか、公園樹や工場緑化のためにもよく使われる。花は、7月から8月頃に黄色の小花がカンザシ状に咲き、冬には黒色の実がな る。
剪定・整枝;
若木のうちにはよく枝がのびますので、葉が多く繁ります。ほかの木のじゃまになるほどになりましたら、カク レミノのような広葉樹類は、春から秋の問にせん定を行ないます。せん定の方法は、それぞれの枝の2〜3芽を残してせん定し、木のふところの混みすぎる枝は 間引きをするように切り落とし、風通しをよくしてあげます。
病害虫;
葉に発生する「黒班病」カイガラムシがつきます。またハマキムシケムシ類もたまに見かけます
予防と対策;
「黒班病」の予防には日当たりと風通しを良くすることが大切です。そのために、 まず繁った枝の剪定をして、木全体の風通しをよくしてあげます。また、カクレミノの周囲が大木でおおわ れている場合は、その大木の枝を切り落とし、日光が当たるように改善します。 害虫のカイガラムシは、成虫になりますと殻をかぶり、薬剤に対する抵抗力が 強くなります。ですから、成虫になる前の5月から6 月ごろにオルトランやアクティックなどを葉や幹を中心に散散布します。  またカイガラムシの排出する分泌物は、葉や茎の部分に「スス病」を発生させます。カイガラムシのような吸汁性の害虫による「スス病」は、葉の表側に発生 しやすいので、葉の全体に前述の薬剤を散布します。 「スス病」も、日当たりや通風の不良、高温多湿を好みますので、せん定をして予防につとめます。
「カイガラムシ」は5〜6月ごろにオルトランやアクテリックなどを葉や幹を中心に散布します。
肥料(施肥);
とくにやせている土地以外は、あまり必要としませんので、冬季に根元に鶏糞をやるか、元気のな い株などには、少量の化成肥料を与えるていどでじゅうぶんです。チッソ分の多い肥料などを与え過ぎないように注意してください。
ウコギ科
ヤツデ
・別名/テングノウチワ
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州(茨城県以南)および四国・九州地方
・生育適地/福島県以南から沖縄まで広く栽培され、日陰から半日陰を好みます。乾燥と冬期寒い地方には不向 き。肥沃な湿潤地が適しています。公害にも強く、庭の陰樹として利用する。
・性質・特徴/大きな手のひら状の葉は、7〜9片に深く裂け、肉厚で緑にノコギリ歯がある。株立性で、2m くらいの低木性。晩秋には茎上に白い小花が球状に咲き、翌年の春には黒い小さな形の実が結実する。1枚の葉が直径20〜30cmとなり大きいので、樹形と ほかの木とのバランスを考えて植栽する。関東以南であればどこでもよく育ちますが、それより北では防寒方法を考えて植える。
剪定・整枝;
大きくなりすぎた枝や混みすぎている枝は間引くように切り、風通しなどを考えて、大きい下の方の葉もときど き切り落とします。 とくに狭い場所では、枝を5本くらいにして新薬が伸びきった6月ごろに、頂部の葉だけを残して(左下のイラスト参照)ほかの葉を全部 切り取ると、その後出てくる葉が大きく ならず、小型の樹形にすることができます。
病害虫;
特に目立つ病気はありませんが、葉が繁りすぎて古い枝が枯れることがあります。害虫には、カイガラムシケムシ、新芽にはアブラムシなどが発生し、アリも時々 見かけられます
予防と対策;
害虫の予防として、冬の間に石灰硫黄合剤の30〜40倍液を月に2〜3回散布します。また、春 から新芽の成長に伴い、アリやアブラムシな どが発生した場合は、ス ミチオン1000倍液を月に1〜2回散布します。
(2週間おきぐらいの聞かくで)アリ専用薬には、アリが薬を巣に持ち帰り食べさせる誘引剤としてアリアトールがあります。
肥料(施肥);
冬季に、鶏糞に少量の化成肥料か鶏糞に油粕と骨粉を混ぜ、根元のまわりを掘って埋めるようにし て与えます。あくまでも量は少なめにするのが、コツです。成長期に葉の色がよくない場合は、少量の化成肥料を根元にバラまく程度の施肥をします。
カエデ科
カエデ
・別名/モミジ
・分類/落葉広葉樹
・原産地/日本と中国を中心とした北半球の温帯地域
・生育適地/古くから親しまれた庭木として非常に種類が多く、その地方に適した種類がたくさんあり、北海道 から九州まで数えきれないほどの園芸品種がある。腐植質に富む排水の良い土で、日光のよく当たるところが適地だが、根元はあまり乾燥しないほうがよい。
・性質・特徴/カエデといえば秋の紅葉を連想するが、この庭木は日当たりが良くて空気中の湿度が高く、昼と 夜の寒暖の差が大きいことが、美しい紅葉を楽しむ条件になる。また紅葉のみでなく春の深い緑の美しさも魅力です。
剪定・整枝;
カエデ類は、出来るだけ自然の形を損なわない様に、太い枝を切るようなことは避けるようにして、また徒長枝 や混みあった枝などを枝の分かれる部分から切る程度にします。せん定の時期は、落葉直後から1月中旬にすませるようにします。枝の切り口には、ツギロウな どを塗り、枝の枯れ込みを防ぎます。
病害虫;
夏から秋にかけて、発生する「ウドンコ病」が代表的なものです。
また、病害虫では、カエデの大敵としてテッポウムシ(カミキリムシの 幼虫)、枝を食おい荒らすカミキリ ムシのほか、カイガラムシアブラムシなどの被害が多い。
予防と対策;
「ウドンコ病」は、ベンレート水和剤1000倍液を発生前に月に1〜2回予防のために散布しま す。
「テッポウムシ」は、その虫穴にマラソン乳剤の500〜1000倍液を注入し、土などで穴をふ さいでやればよいでしょう。
肥料(施肥);
カエデには、2月ごろに鶏糞や牛糞など少量の有機質肥料を与える程度で十分です。根元にバラま くようにします。基本的には、有機質に富んだ土壌で育てますので、その土壌の栄養分があればばとんど施肥をしなくても育ちます。
カエデに限らず、庭木になるような樹木は、自然の状態でもよく育ちます。カエデの場合は、自然のなかでは大木の下に育っていることでもわかるように、むし ろ地面の湿度が多いかどうかが問題になりますので、日常は施肥の心配より地面の乾燥ぐあいをよく観察して、水分が不足しているようでしたらじゆうぶんな潅 水をして育てます。
カバノキ科
シラカバ
・別名/シラカンバ
・分類/落葉広葉樹
・原産地/北海道から本州中部以北の山地
・生育適地/本来は、本州の高冷地や北海道の山部に群生している木で、日当たりや排水のよい腐植質に富む火 山灰質の軽い土がよい。木 の性質が枝を上に向かってまっすぐに伸ばす高木性の樹木のため、広い庭に適している。
・性質・特徴/成木は、幹が白く美しい。樹形も自然形がよく、ほかの木との混植はさけたい。植えつけは、秋 に植えると枝枯れが多く見られるので、なるべく春に植える方がよい。また、排水の悪い土は嫌うので、その場合は火山灰土で客土する。日光不足は木によくな いので、日当たりを考えて植える。葉ばり(葉が多く繁らない)のない木なので、単植(1本だけ植えること)でなく、教本ずつまとめ植えするとよい。
剪定・整枝;
自然のままの姿が美しい木ですから、なるべく自然形にします。樹冠(幹の先端の成長する部分。ここを切ると 成長が止まる)を切りつめることはさけ、混みあった枝を間引くていどにとどめます。また切り口は、ツギロウなどを塗り保護します。せん定の時期は、11月 末から12月です。株元には、ヒコバエがよくでますので、根元から切りましょう。
病害虫;
病気はほとんどありませんが、カイガラムシ類の排泄物が原因の 「スス病」に注意します。
また、春から夏に日当たりや風通しの悪い場合、ハマキムシケムシミノムシなどが発生します。
予防と対策;
ミノムシは、見つけ次第捕殺します。
カイガラムシは、冬季1月から2月に機械油乳剤30倍液を散布して予防します。また、春の暖か さとともに発生するケムシやハマキムシには、薬剤が直接葉や茎にかかってさらにガス効果のあるアクテリック乳剤と浸透性のオルトラン水和剤を混合して木全 体に散布すれば、優れた殺虫効果があります。
肥料(施肥);
もともとが山地に自生する樹種ですから、とくべつに施肥を考える必要はありません。しかし、シ ラカバが好む火山灰のような土は、排水がよすぎますので、むしろ土の乾燥防止や通気性を考えます。 そのためには、根元には乾燥防止のためと栄養補給を考 えて、完熟した市販の堆肥を冬に株元を掘りうめこみます。この完熟した堆肥は、冬の間ジワジワとシラカバの根から栄養として吸収されていきます。シラカバ の施肥は、堆肥や腐葉土などの有機質肥料を与えていきますので、速効性の強い化成肥料は与えないようにするのが注意点です。
クスノキ科
ゲッケイジュ
・別名/ローレル
・分類/常緑広葉樹
・原産地/地中海地方
・生育適地/樹勢が強く、排水の良い肥沃な土地を好み、日当たりの良い場所を好みます。寒さは嫌い、高木性 だが刈り込みや剪定に強いので、生垣などにも利用できる。
・性質・特徴/濃い緑色の葉は、勝利の象徴として冠に使われる。また香りのよい葉は、料理にも使われる。雌 雄異株で、果実は薬用にもなる。枝葉はよく伸び繁り、根元にはたくさんの地下茎根を出すので、これを切りとり苗を作る。自然樹形で刈りこんで、さまざまな 樹形を楽しめる。耐寒性を考え、北関東より南の方が育てやすい。
剪定・整枝;
ゲッケイジュの剪定や整枝は、温度のある時期に行います。その時期は6月から7月です。徒長枝 や幹を囲むように混みあった枝は通風や日照の妨げになますので、剪定バサミなどを使い剪定します。
病害虫;
アブラムシテッポウムシが発生します。カイガラムシの分泌物は、 「スス病」の原因となりますので、特に注意 が必要です。
予防と対策;
カイガラムシが原因の「スス病」は、まず吸汁性害虫を退治します。虫が排出した液体を栄養源と して繁殖する病気ですから、植物に直接害を与えるわけではありませんが、葉を汚くし見苦しくなるので、スミチオンやオルトラン水和剤を噴霧器で発生した部 分に散布します。
手ごわいテッポウムシは、まず幹に潜りこんだ虫穴を見つけることからはじめます。その穴を発見しましたら、その虫穴にスポイトでスミチオン乳剤などを注入 し、土などで穴をふさ いでしまいます。万が一、虫穴の発見ができないときには、市販の浸透移行性のある殺虫剤を用意して、木全体にオルトラン水和剤などの薬剤を散布して効果を 得ます。
肥料(施肥);
元肥として1月から2月に、追肥として8月末から9月上旬に、それぞれ油粕と化成肥料を混ぜ、 株のまわりに埋め込むかバラまきをします。
コウヤマキ科
コウヤマキ
・別名/ホンマキ
・分類/常緑針葉樹
・原産地/本州(福島県以南)と四国・九州
・生育適地/高木性の木としては珍しく、耐陰性があり、日光の当たるほうがよいが、日陰でもよく育つ。有機 質に富む肥沃な土がよく、乾燥する土はあまりむかない。
・性質・特徴/日本にだけ自生し、高野山によく見られるので、この名前が付けられた。高級庭園向きの木とし て人気があり、高木性で品格もあり野性のものは30〜40mにもなるが、生育はやや遅い。植えつけと移植のいちばんよいのは春の終わりから初夏にかけて気 温が上がりかけたころである。
剪定・整枝;
特に剪定は必要としませんが、たまに枝や葉が伸びすぎたり混みすぎたりして見苦しい場合は、節の上で切りま す。あくまでも、自然形が基本です。
病害虫;
病気としては、とくにありませんが、マキ特有のマキアブ ラムシが春から秋にかけて発生します。
予防と対策;
アブラムシ類は、4月末ごろからオルトラン水和剤、アンチオ乳剤、デイプテレックス乳剤などの 1000倍液をアブラムシの発生する新芽や枝などに散布します。手の届く部分はスプレー剤など手軽なものが便利ですが、コウ ヤマキは高木なので、高いところの薬剤散布には噴霧器に入れた薬剤を脚立などを使い散布します。害虫の発生する秋までの間、だいたい10日から15日おき に1回くらいの散布でよいでしょう。
肥料(施肥);
冬期の1月から2月に有機質を主体に、元肥として輪状か溝を掘り鶏糞や牛糞を中心に油粕に骨粉 などを、少量(それぞれコップ1杯ていど)、混ぜて与えてください。もともと成長の遅い木ですから、強い化成肥料などは 与えないほうがよいでしょう。 夏の成長期に葉の色がよくない場合は、低度化成肥料(チッソ、リンサン、カリ成分の少ない化成肥料。木にやさしい効果があ る)を少 量バラまくようにしてください。
ソテツ科
ソテツ
・別名/なし
・分類/常緑低木樹
・原産地/九州南部(九州から沖縄)と台湾・中国
・生育適地/関東地方より南の温暖な乾燥地を好み、特に海岸沿いの冬季霜の降りない地方がよい。雄株と雌株 がある。
・性質・特徴/九州の南の島から沖縄地方の暖地性の植物なので、強い霜や寒さには弱い。雄大に広げた濃緑色 の葉は、いかにも南国的で、古くから庭木として親しまれている。湿った土は嫌うので、排水のよい、日光のよく当たるところで、やや乾燥気味の土を選んで植 える。
剪定・整枝;
幹から直接葉が出るので、特に剪定は必要としませんが、越冬し温暖な陽気を迎える4月に、新葉の出るのを促 すために、付け根から前年の葉を全部切り落とします。
病害虫;
 
ほとんどありませんが、たまにアリが発生します。
予防と対策;
成育や病害虫をあまり心配するほどのことがない植物なので、市販のアリ退治薬かアリトール粉剤 を散布します。
肥料(施肥);
原産地では、やせた岩場などにも成育するので、たくさん肥料を与える必要はありませんが、大株 などでは、春の葉の出る前の3月から4月に油粕7と骨粉3ぐらいの割合で混ぜたものを溝を掘って与えます。また、成育期に少量の化成肥料を与えてみるのも 良いでしょう。
タケ科
タケ・ササ
・別名/大型の種類をタケ、小形の種類をササという。
・分類/常緑樹
・原産地/日本を含む東南アジア各地
・生育適地/タケ・ササ類は非常に種類が多く、それぞれの種類によって異なるが、一般的には肥沃な腐食質に 富み、保水性の良い土質を好み、また日当たりも種類によって多少異なるが一般的には日当たりのよいところや半日陰を好む。
・性質・特徴/地下茎が長く伸び、皮が成育後に脱落するのがタケ類で、地下茎は同じように伸びますが、成育 後も皮が脱落しない方をササ類と分類します。また、地下茎がなく皮が成長後脱落する熱帯性のタケをバンプ一種と呼びます。
剪定・整枝;
基本的には自然のままの姿でよいのですが、大形のモソチクなどは、庭木として高くなりすぎますので、20節 くらいで切り、枝は5〜6節くらい付けるようにします。また枝先は半分くらいに切り詰めます。
中形のナリヒラダケは、2〜2.5mで芯を止め、上から5〜6 節の枝は残してほかは切り落とし、残した枝は半分ほどに切りつめて仕立てます。
病害虫;
病気としては「スス病 」、害虫としてはアブラムシ 類があり、 とくにカイガラムシ 類が発生します。
予防と対策;
とくに混んだ古株を間引いたり、葉の繁り過ぎているところの葉を葉刈りして風通しをよくしま す。アブラムシやカイガラムシの発生初期の5月から7月にはアクテリック乳剤やスミチオン乳剤の1000倍液を10日おきに2〜3回葉の部分を中心に散布 します。
肥料(施肥);
有機質を主体に、少量の市販の化成肥料を混ぜるか、または 油粕7に骨粉3の割合で混ぜたものに、リン酸を多く含む市販の化成肥料を少し加え、溝を掘って与えます。時期は、8月から9月ごろです。
トベラ科
トベラ
・別名/トベラギ
・分類/常緑広葉樹
・原産地/日本では、四国・九州・沖縄地方
・生育適地/常緑の低木で、高さは2〜3mぐらいまで成長し、下の方から枝を良く分岐して特徴のある葉を持 つ。暖地性の植物で、移植を嫌うので苗から育てる。
・性質・特徴/根の性質が荒く乾燥を嫌うので、移植は避ける。止むを得ないときは、半年以上前に根回しをし て、細根を出させてから行う。
剪定・整枝;
自然樹形で育てますので、7月から8月に徒長枝やとび枝を剪定しますが、どちらかいうと弱い木なので強い剪 定は避けます。
病害虫;
病気はありませんが、カイガラムシアブラムシの発生があります。これら の害虫は、樹勢を衰えさせますので、注意します。
予防と対策;
病害虫の予防と対策としては、薬剤を散布します。予防としての時期は冬季の1月から2月に、機 械油乳剤30倍液の散布が効果的です。また害虫の発生する春以降は、スミチオン1000倍液やオルトラン水和剤1000倍液で葉や幹などに発生した害虫を 退治します。
肥料(施肥);
2月と9月の年2回、化成肥料と油粕を混ぜ、根元にバラまきます。
ニシキギ科
ニシキギ
・別名/ヤハズニシキギ
・分類/落葉広葉樹
・原産地/日本、サハリン、朝鮮半島、中国
・生育適地/落葉性の低木で、秋の紅葉が美しいので人気がある。日本各地の山野に自生し、半日陰を好む。土 壌は選ばないが、乾燥を嫌うので、朝日が当たり、午後の西日がかげるようなところに植える。
・性質・特徴/自然の山野に自生する丈夫な種類ですが、細根性で株立ちする。植え付けは落葉期なら、いつで も可能。
剪定・整枝;
ニシシギは、葉や枝の出方に特徴があり、葉も枝も対になるように成長していきます。ですから、葉や枝が繁り すぎた場合には、交互に剪定をします。自然な株立ちの樹形に仕立てるので、枯れ枝や込み合った枝を間引くように根元から切ります。
病害虫;
日当たりがあまりよくなく、風通しがあまりよくない場合には、アブラムシカイガラムシ類が発生しますが、 特に病気にかかる木ではありません。
予防と対策;
冬季の落ち葉をかき集めて焼却し、土の中に埋めればカリ分の肥料になり、いろいろな虫の卵など の退治に役立ちます。
肥料(施肥);
腐食質(有機質を多く含むこと)に富んだ土質ならば、あまり肥料を必要としませんので、むしろ 施肥はしないほうがいい樹種です。
乾燥気味の土質の場合は、冬季に根の周りを堀り、堆肥や腐葉土をすき込んで、根の発育を良くするようにします。
バラ科
カナメモチ
・別名/アカメモチ、ソバノキ
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州の静岡県以南から四国・九州
・生育適地/寒さにあまり強くなく、根が粗くて細根の少ない木です。日当たりの良い乾燥しない土質を好みま す。
・性質・特徴/ほかの樹木の緑色に対して、新芽が燃えるような赤色で、別名アカメモチの名前がつきました。 刈り込みに強いので、いろいろな仕立て方をして楽しめます。
剪定・整枝;
樹形が出来上がっている木や生垣は、新梢の伸び具合を見て、軽く頻繁に剪定をするようにします。また、古い 生垣で下枝が枯れ上がり見苦しい場合は、全体を深く切り戻し新芽を発生させます。新芽の赤い葉を楽しみたい時は、3月末と8月末の年2回の刈り込みをしま す。
病害虫;
病害には「褐斑病」があります。この病気になると、葉に淡褐色の斑点が現れ、次第に大きく広が り黒ずんできます。
虫の害としては、アブラムシハマキムシが発生します。
予防と対策;
病害に対しては、その予防と治療効果を兼ねているベンレート水和剤1000倍液を新芽の伸びる 時から、月に1〜2回定期的に散布します。
ハマキムシにはオルトラン水和剤1000倍液を散布します。
肥料(施肥);
冬季の2月ごろ、鶏糞とか油粕に骨粉を2〜3割混ぜて植え込むか、リン酸カリ分の多い化成肥料 を根元に穴を掘って埋め込む程度で十分です。
施肥は、多すぎないように注意してください。
ヒノキ科
コノテガシワ
・別名/なし
・分類/常緑針葉樹
・原産地/中国
・生育適地/全国に植栽され、ほとんど土質を選ばず、寒暖の差も心 配いらない。陽樹なので、日光がよく当たるところに植える。小苗時に根を保護するために敷きわらなどをする。
・性質・特徴/枝葉が子供の手のひらのように広がるので、児の手 柏=コノテガシワと名づけられた。成長はやや遅く、特別手をかけなくても自然に樹形は広円錐形に整っていく。刈り込みにも強く、単植もよし、列植したり生 け垣・芝庭・洋風建築にもよく似合う。
剪定・整枝;
自然樹形で放っておいても、広円錐形に育ちます。  群植してある場合は、お互いに枝葉が触れあうようになってきたときなどに、全体を刈りこんで形を整えます。
また、枝葉が繁りすぎて見苦しくなってきたときには、間引くように枝葉を切ると風通しもよくなり、木のためにもよくなります。
病害虫;
病害虫に比較的強いので、あまり心配することばありません。まれにカイガラムシアブラムシハダニが発生します。
予防と対策;
予防としては、春から秋の間にケルセン乳剤、オルトラン水和剤1000倍液を1カ月に2回程度 葉や幹を中心に散布します。
肥料(施肥);
冬期に牛糞、鶏糞をそれぞれスコップ1〜2杯程度埋めこみます。5月と9月ごろに、少量の化成 肥料を一握りくらいバラまく程度で十分です。
 コノテガシワも、肥料の与えすぎに注意したい植物です。一般に少量の化成肥料を与える樹木は、それほどの施肥は必要としません。むしろ、肥料の与え過ぎ のないように心がけて下さい。
ヒノキ科
カイヅカイブキ
・別名/なし
・分類/常緑針葉樹
・原産地/本州・四国・九州
・生育適地/日光のよく当たる、肥沃で排水のよい土質で、やや乾燥 する場所を好む。常緑性で潮風や公害にも強い。成育もわりあい早く、生け垣や一般の庭木としても広く利用される。関東地方より、南の地方が成育適地です。
・性質・特徴/1年中青々としていて、成育するにしたがい外側の枝 が、らせん状にねじれて、樹形は円錐形に育つ。刈りこみや剪定にも強いので、自然形のほかにも変化をつけていろいろな樹形をつくるのもおもしろい。
剪定・整枝;
樹形を美しく保つには、春から秋にかけて、剪定をこまめに行なうのがポイントです。 徒長枝を伸ばし過ぎな いように心がけて、中心部の枝葉のムレを防ぐようにします。また、手の届く程度の高さなら、指先で新芽をつむ方法でもかまいませんが、たく さんの場合や大きな木は、剪定ばさみを使って刈りこみます。
病害虫;
病気としては、春先 から 「サビ病」 や「赤星病」 の発生が見られる。また病害虫では、夏の高温期、とくに雨の少ないときに多く発生す るハダニ類に注意しま しょう。
予防と対策;
大きな木の陰になったり、枝葉が繁りすぎて日当たりが悪くなったりすると発生しやすくなる「サ ビ病」、「赤星病」は、ともに枝葉の繁りすぎたところをとり除き、通風と日当たりをよくします。そのうえで、 ジマンダイセン1000倍液を発生した部分に散布して下さい。
ハダニ類は、高温乾燥期に発生しやすく、葉の裏に寄生して養分を吸うため葉の緑色が なくなり、木全体が白っぽくなります。ケルセン1000倍液かスミナイ ス1000倍液を月に2〜3回散布します。
肥料(施肥);
寒肥として2月から3月に、堆肥に鶏糞や油粕を混ぜ、輪状に掘り埋め込みます。そのときの分量 は、成木でスコップ2〜3杯程度、追肥として夏から秋にかけて庭木用の化成肥料を500g程度バラまきます。
マキ科
イヌマキ
・別名/なし
・分類/常緑針葉樹
・原産地/本州の関東以南から四国・九州・沖縄地方
・生育適地/海岸に沿った暖かい地域で、排水のよい肥沃で日当たりのよいところを好むが、耐陰性もある。樹 勢も強く、潮風や公害にも強い。
・性質・特徴/常緑で枝葉が細かく密生し、萌芽力も強い。庭の主木(庭の中心になる樹木)になる樹種で、年 数をかけて仕立てて樹形を作りながら育てる。寒さに弱いので、東北地方南部が成育の限界。マツと並んで、庭の主木、門かぶりによく使われるほか、生け垣に もむいている。(散らし玉や曲幹仕立ても可能)
剪定・整枝;
新芽が伸びてきた4月から6月と、秋9月から10月の成長期には、かなりよく枝が伸びますので、様子を見な がら刈りこみ、樹形を乱さないようにします。あまり季節が遅くなってからの刈りこみは、木のためによくありませんので注意しましょう。
病害虫;
春から秋まで、主に虫類の被害が発生します。 ハマキムシカイガラムシアブラムシテッポウムシ などに注意します。
予防と対策;
イヌマキには、虫害に対する予防がいちばんですから、冬期の1月から2月に機械油乳剤30倍液 を2〜3回散布します。春から発生するアブラムシ、カイガラムシには、市販品の浸透移行性の殺虫剤が効果的で、オルトラン乳剤1000倍液やアクテリック 乳剤1000倍液を月に2〜3回散布します。
 テッポウムシは、まず幹に入りこんだ虫穴を見つけ、スポイトなどを使い、オルトラン水和剤やスミチオン乳剤を注入し、土でフタをし殺虫します。発見がむ ずかしいときには、浸透移行性の殺虫剤であれば、木全体に薬剤散布すればじゅうぶん効果があります。
肥料(施肥);
寒肥として1月から2月に堆肥に鶏糞や牛 糞を混ぜ、少量の油相を加えます。夏の追肥は7月から8月にチッソ分の少ない化成肥料 をバラまきする程度で、あまり多く与える必要はありません。
マツ科
クロマツ
・別名/オトコマツ
・分類/常緑針葉樹
・原産地/本州・四国・九州地方
・生育適地 性質・特徴/自生地の状況からもわかるが、海岸沿いにあり、日当たりと排水のよい乾燥地に育 ち、潮風や大気汚染にも強い。樹勢が強く、高木性で高さ30mにもなる。
・代表品種/マツ類は、とても品種が多く、アカマツ、ゴヨウマツ、エゾマツなどが有名。
剪定・整枝;
和風の庭の主木として多く利用され、直幹仕立て、曲幹仕立て、なげし 仕立て、片流枝、双幹などの仕立て方があります。幹の色と枝振りと針葉樹の葉の美しさを保つのが、剪定の目的でもありますので、完成型にあうように整姿し てください。
病害虫;
とくに害虫に注意が必要で、さまざまな害 虫が病気の誘因になります。
マックイムシ…マツの木に寄生して食害します。このマックイムシの正体は、マツノザイセンチュウという下等動物の寄 生で、それを運んでくるのがマツノマダラカミキリムシです。
マツノキハバチ・‥幼虫が群生して葉を食い荒らします。発生すると食害の進行が早いので よくわかります。
アブラムシ(マツオオアブラムシ)…枝葉が繁って風通しが悪くなり、この虫の発生ととも に「スス病」が併発し、幹や葉が真っ黒になることがある。虫としては大きいので、発見 は容易です。
カイガラムシ…年間を通じて、マツ類にもカイガラムシ発生しますので要注意です。


肥料(施肥);
冬期の1月から2月に寒肥えとして堆肥や鶏糞を混ぜ、株まわりにバラまきします。追肥として は、8月に油粕に少量の化成肥料を混ぜて与えますが、与えすぎには注意してください。
マツ科
ゴヨウマツ
・別名/キタゴヨウマツ
・分類/常緑針葉樹
・原産地/北海道と本州中部以北の地方
・生育適地 性質・特徴/各地方に多くの変種があり、庭木のほかに 盆栽としても人気がある。自生地ではクロマツと異なり、やや高山帯に多い。日当たりと排水のよい乾燥地で、風通しのよい場所を好むがクロマツより成長は遅 い。
・代表品種/マツ類は、とても品種が多く、クロマツ、ア カマツ、エゾマツが有名。
剪定・整枝;
和風の庭の主木として多く利用され、直幹仕立て、曲幹仕立て、なげし 仕立て、片流枝、双幹などの仕立て方があります。幹の色と枝振りと針葉樹の葉の美しさを保つのが、剪定の目的でもありますので、完成型にあうように整姿し てください。
病害虫;
とくに害虫に注意が必要で、さまざまな害 虫が病気の誘因になります。
 基本的にクロマツとl司じです。マッ クイムシ…マツの木に寄生して食害します。このマックイムシの正体は、マツのザイセンチュウという下等動物の寄生で、それを運んでくるのがマツノ マタうカミキリムシです。
マツノキハバチ…幼虫が群生して葉を食い荒らします。発生すると食害の進行が早いので よくわかります。
アブラムシ(マツオオアブラムシ)…枝葉が繁つて風通しが悪くなり、この虫の発生とともに「スス病」が併発し、幹や葉が真っ黒になることがある。虫として は大きいので、発見は容易です。
モモノゴマダラノメイガ…ゴヨウマツに多い害虫で、葉を綴って束ね、そこに巣を作って潜み食害します。
カイガラムシ…年間を通じて、マツ類にもカイガラムシ発生しますので要注意です。


肥料(施肥);
冬期の1月から2月に寒肥えとして堆肥や鶏糞を混ぜ、株まわりにバラまきします。追肥として は、8月に油粕に少量の化成肥料を混ぜて与えますが、与えすぎには注意してください。
ミズキ科
アオキ
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州・四国地方
・生育適地/常緑葉で耐寒性が強く、日陰や大気汚染に強い。腐植質 に富む肥沃な湿潤地を好み、半陰樹だが、あまり乾燥しない土質ならば、日なたでも育つ。
・性質・特徴/名前の通り、葉も幹も緑色で「アオキ」と名づけられた。性質も強く公害にも強いので、庭木の ほか、公園や街路樹などにも幅広く利用され、冬に赤い実がつくので喜ばれる。
剪定・整枝;
自然の形で育ちますが、風通しが悪くなるほど繁った株は間引くようにして、徒長気味の枝を切りつめる程度 で、とくにむずかしいことはありません。
病害虫;
病気の心配は、ほとんどありません。夏から秋にかけて、通風の悪いときにカイガラムシが発生します。
予防と対策;
冬期の1月から2月に、石灰硫黄合剤30〜 40倍液を、2〜3回葉や幹に散布してカイガラムシを予防します。  またカイガラムシの発生が目立つ5月から7月には、スミチオン1000倍液を月に2〜3回、葉や幹などカイガラムシの発生しやすい部分に散布します。
肥料(施肥);
乾燥気味の土質の場合、冬に堆肥や腐葉土に肥料を与えなくても育ちます。株に元気がなく、葉の 色が悪いときには、ごく少量の化成肥料をバラまきします。真夏の敷きわらも、乾燥防止に役立ちます。
メギ科
ナンテン
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州(関東以南)から四国・九州地方
・生育適地/日当たりのよいところから半日陰まで、よく育つ。土質も乾燥地以外選ばないが、やや粘土質がよ い。境地性ではあるが、現在は北海道南部まで植栽されている。
・性質・特徴/冬に赤い実をつけ、「難」を「転ずる」ことからナンテンとよばれ、魔よけなど縁起のよい木と して人気があり、古くから庭木として植えられる。樹勢も強く、株立性で自然の樹形で楽しめる。実をよくつけるためには、日がよく当たるところがよい。
剪定・整枝;
自然の樹形が基本ですが、少し放っておくと株が混みあいます。ですから、伸ばす本数を決めて不要な枝は根元 から切ります。ヒコバエがよく出るので、これもこまめに切りとります。  梅雨期ならば、強いせん定をしてもだいじょうぶです。
病害虫;
病気類は、あまり心配がありませんが、害虫のカイガラムシが発生します。
予防と対策;
ひどく混みあった株は、古株を間引いて風通しをよくします。冬期1月から2月に機械油乳剤30 倍液を幹などを中心に2〜3回散布します。  カイガラムシの幼虫の発生する5月から7月には、オルトラン水和剤1000倍液か、スミチオン1000倍液を、月2回程度同じように散布します。
肥料(施肥);
冬期の1月から2月に、堆肥や腐葉土に鶏糞を混ぜ、株のまわりを掘って埋めこみます。実つきを よくするためには、夏にリン酸分の多い化成肥料を少量まきます が、与えすぎてはいけません。株のまわりを掘って埋めこむ。
メギ科
ヒイラギナンテン
・別名/トウナンテン
・分類/常緑広葉樹
・原産地/中国・台湾
・生育適地/日当たりのよいところをさけて、半日陰から日陰の肥沃 な土で粘質の湿潤地を好みます。低木性で狭い玄関脇や庭石の添え木や垣根などに利用する。
・性質・特徴/葉がヒイラギに似てトゲがあり痛い。ナンテンの仲間で、樹勢は強いが成長は遅い。春に黄色の 小花を咲かせ、10月ごろには小さい紫黒色の実がなり、自然の樹形で育てる。株はまばらに根元から分枝し、株立ち性。強い西目の当たるところはさけ、あま り乾燥しない場所に植える。
剪定・整枝;
樹勢も強く 自然樹形で育てますが、あまり長く伸びた枝は樹形を乱してよくないので、切り戻しをします。技 術的に難しい木ではありません。
病害虫;
葉が密生して風通しが悪く、雨の多いときな ど「ウドンコ病 」が発生しやすい。
予防と対策;
建物と建物に囲まれたり、大きな樹木に覆われて風通しの悪い場所では「ウドンコ病」が発生しや すいので、この点に注意しましょう。また、あまり葉が密生しているときには、枝を間引いて風通しをよくします。 「ウドンコ病」が発生したときには、カラ セン水和剤2000倍を10日おきに2〜3回葉や茎によくかかるように散布します。
肥料(施肥);
とくに目立って与える必要はありませんが、冬期に鶏糞を株のまわりに穴を掘り埋めこめばいいで しょう。また、春から秋にかけては、少量の化成肥料をバラまく程度にします。
(肥料のバラまきのポイント)肥料を直接地面にバラまくときには、その木の枝の伸び具合を観察します。枝の先端の真下あたりとその枝の伸びている真下あた りまで、たいていの木は根を張っていますので、その範囲がバラまきの目安になります。しかし、カキやトベラなどの根が真っすぐ下に伸びる樹種の場合(たい てい移植を嫌う)は、根元にバラまくだけですみます。
モチノキ科
モチノキ
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州の東北地方以南と四国・九州地方と沖縄、朝鮮半島
・生育適地/常緑で樹勢が強く、とくに土質は選ばないが、土層は深い方がよい。日当たりや排水のよい肥沃な ところでよく育つ。大気汚染にも強いので、都市緑化にもむく。
・性質・特徴/耐寒性が少し弱いが、関東以西ではよく育つ。萌芽力が強く、太い幹から芽をふく。高木性で、 庭木としては自然樹形の主木としても、また太い幹に枝を作って寸胴仕立てや円柱形など、いろいろの仕立て方ができる。雌雄異株で、春に黄緑色の小花を咲か せ、冬には赤い実が熱す。
剪定・整枝;
 春から伸びて新芽が固まった6月中旬から7月に、枝の2〜3芽を残して切りつめ、全 体のバランスをよく見て、不要な枝を切り樹形を整えます。 秋の後半から12月にかけては、元気よく伸びた枝の2〜3芽を残して切りつめ、樹形を乱さない ように仕立てます。
病害虫;
病気はありませんが、カイガラムシハマキムシ の発生があります。これらの害虫は、樹勢を衰えさせますので注意します。
予防と対策;
病害虫の予防と対策としては、薬剤を散布します。時期は、冬期の1月〜2月に機械油乳剤30倍 液が予防に効果的です。 また害虫の発生しやすい春から秋には、スミチオン1000倍液やオルトラン水和剤1000倍液で害虫退治をします。
肥料(施肥);
生育中の場合は、2月と8月末から9月の間に、油相に骨粉を混ぜ、根元に埋めこむようにして与 えます。成木では、春と秋の2回、少量の化成肥料をバラまきするていどでじゅうぶんです。
モクセイ科
キンモクセイ
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/中国
・生育適地/日当たりのよい、肥沃な土地がよい。日陰にも比較的強いが、花つきが悪くなる。自然形でもよい が、かなり大木になるので、庭木としては刈りこんで仕立てるほうがよい。東北地方の南部ぐらいまで、植栽可能。
・性質・特徴/秋に黄色い花を咲かせるキンモクセイと、白花のギンモクセイとがあり、ともに甘いよい香りを 漂わせ、庭木として人気がある。放任しておくとかなりの大木(5〜7m)になるので、植えつけて、毎年刈りこみをして育てる。単植の円筒形仕立てや生け垣 にもなる雌雄異株で、日本には雄株が多く結実しない。植えつけの時期は、春4月から5月と秋がよい。
剪定・整枝;
ふつうに育てても、樹形が楕円形に自然となりますが、放任すると大きくなりすぎるので、若木のうちから刈り こみをして樹形を作りながら育てましょう。 そのためには、目 的の高さを決めて、芯を止め、木のバランスを考えて徒長枝をこまめに切ります。  花芽がつくのは7月ごろで、春に伸びてくる枝につきます。花を楽しむには、花芽形成期から開花期まで、剪定はさけましょう。
病害虫;
風通しの悪いところなどで、カイガラムシが発生する。夏の高 温期に、ハダニも発生しやす い。
予防と対策;
枝葉が混みあわないようにして、風通しと日当たりをよくします。カイガラムシには、冬期機械油 乳剤30倍液を2〜3回散布して予防し、発生が見られる夏から秋にかけては、スミチオン乳剤1000倍液とオルトラン水和剤1000倍液を交互に散布して 虫の抵抗性を弱め、殺虫効果をあげるようにします。この場合の散布は、月に2〜3回行ないます。 キンモクセイは、庭木のなかでもやや大型ですので、薬剤 の散布のときの希釈液(薬剤を薄めた散布液)の量も多くなります。そこで、薬剤の散布のときには、噴霧器を使いますが、風上から散布をし、そのときはマス クなどでからだを防護することも忘れないようにしてください。
肥料(施肥);
樹勢の強い木ですから、肥料を与えすぎない方がよいのですが、花をよくつけるには、 チッソ分の少ないリン酸カリ分の多い化成肥料を3月に根元にバラまき、また花後に株まわりに穴を掘り、鶏糞を埋めこむぐらいにとどめましょう。 肥料の主 成分のひとつであるリン酸は、主に花の開花と充実に効果があります。モクセイのように庭木であっても同時に花を楽しめる樹種の場合は、このリン酸の成分の 多い肥料を与えますと効果が大きくなります。
モクセイ科
ヒイラギ
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/本州の関東以西と、四国・九州・沖縄地方、台湾
・生育適地/日当たりと排水のよい、腐植質に富む肥沃な土地がよく、半日陰でも成育するが、冬の寒風は嫌 う。
・性質・特徴/濃い緑色の葉に、トゲ状のノコギリ歯があり、触ると痛い。中高木性だが、刈りこみにも強く、 春には元気よく新芽が伸びてくる。刈りこみ仕立てで、目的にあった樹型に作ることができる。雌雄異株で、白い小さな花は11月ごろ咲く。寒さに弱いので、 関東地方以西で植栽できる。赤い実をつけるセイヨウヒイラギとシナヒイラギは、モチノキ科の別種なので注意したい。
剪定・整枝;
萌芽力の強い植物ですので、植えこみ場所にあった樹型で、玉仕立て、散らし玉仕立て や自然樹型などが楽しめます。冬期の1月から3月に刈りこみ、仕立てます。また、新梢の固まった6月下旬から7月にも、飛び出し枝や混みあった枝などを切 りつめます。
病害虫;
風通しの悪いところなどで、カイガラムシ、ハモグリムシが発 生します。
予防と対策;
カイガラムシには、冬期に機械油乳剤30倍液を2〜3回散布して予防します。春の新芽が出はじ めるころからは、スミチオン1000倍液やオルトラン水和剤1000倍液を散布すれば、ハモグリムシも退治できます。定期的な散布が有効です。
肥料(施肥);
やせ地や乾燥しやすい土質の場合は、堆肥を施すと根の発育を助け、木の成育もよくなります。一 般の庭土であれば、2月から3月と8月から9月の年2回、少量の油相と骨粉を混ぜ、化成肥料を加えて(注)、株まわりに軽く穴を掘り埋めこみます。あまり 多くの肥料を与えることはありません。
注)成木の場合で、油粕300g〜500g、骨粉50g〜100g、化成肥料100g〜200gとします。
モクレン科
モクレン
・別名/なし
・分類/常緑広葉樹
・原産地/中国
・生育適地/日当たりがよく排水のよい、腐植質にとんだ肥沃な場所を好み、強い風の当たるところはさけて、 植え場所を決めます。
・性質・特徴/たくさんの園芸品種があり、日本産のもののほか、北米産などもあります。
剪定・整枝;
一般にモクレンの仲間は根が粗く、一度植えつけたら移植しないようにします。自然の樹形で育てるのがよく、 ほとんど剪定はしませんが、あまり大きくなりすぎた場合は、冬の落葉期に行ないます。
病害虫および予防と対策;
幸いなことに、モクレンには、病害虫はほとんど発生しませんので、とくに観察をしたり、予防に つとめることはありません。
品種がいろいろありますが、どの品種も安心して栽培できます。
肥料(施肥);
1月から2月に、根まわりに穴を掘り、堆肥に鶏糞を混ぜて埋めこみます。追肥は、開花後に少量 の化成肥料をバラまきする程度にして、多く与えすぎないようにしましょう。
(肥料のバラまきのポイント) 肥料を直接地面にバラまくときには、その木の枝の伸び具合を観察します。枝の先端の真下あたりとその枝の伸びている真下あ たりまで、たいていの木は根を張っていますので、その範囲がバラまきの目安になります。しかし、カキやトベラなどの根が真っすぐ下に伸びる樹種の場合(た いてい移植を嫌う)は、根元にバラまくだけですみます。
ヤシ科
カナリーヤシ
・別名/なし
・分類/常緑高木
・原産地/カナリー諸島
・生育適地/日本で植栽されるヤシの中で、耐寒性が強く戸外の庭園樹としては、もっとも大きくなる種類で す。関東地方の海岸沿いから南で植栽できます。宮崎県の日南海岸が有名で、冬期霜の心配のないところに植える。
・性質・特徴/日当たりと排水のよい冬期に、気温がマイナスにならない海岸沿いがよい。ナツメヤシの仲間で 最大級のヤシで、直幹型。 幹も太くがっちりして葉も大形でソテツより大きくなる。
剪定・整枝;
ヤシ類は、1本幹ですから剪定はしません。また、台風などで折れた葉は、つけ根から切りとります。 ヤシ類 は、まさに植えたままで自然に成長し、まったくといっていいほど手がかからない庭木です。 むしろその独特の形から、庭での植え場所などをよく考えません とチグハグになるかもしれません。
病害虫および予防と対策;
カナリーヤシは、ほとんど病気や害虫の被害にあいません。
ですから、むしろ病害虫の被害を考えるより、冬期の霜の被害を防止することにポイントがあります。
肥料(施肥);
潮風にも強く、乾燥気味の気候で排水のよい土質であればよい。いちばんよく育つのは、春の終わ りから夏で、肥料は春から夏の間に 化成肥料を2〜3回バラまきする程度でじゆうぶんですが、木のためには3月に鶏糞を株元に穴を掘り、成木で1Kgぐらいは埋めこみます。
 最近の生活の西洋化は、庭木や花木などの洋風化に拍車をかけているようです。 長い間日本では、伝統的な日本庭園が尊ばれ、また明治以降に西洋文化が 入ってきても、やはり和洋折衷という形で、日本的な庭や植物が基本になりながら、欧風のイメージを取り入れてきました。しかし、最近では住宅そのものがか なり西洋建築になり、それとともに庭園も完全に欧米風のものが多くなったようです。 カナリーヤシなどはこの西洋建築にマッチする庭木の典型的な例といえ ます。やはり南国をイメージさせる幹の模様や、ノビノビと成長する葉の形や色は、従来の庭木にはないような魅力があります。しかし、その反面では個性の強 い姿は、ほかの庭木や花木とのバランスと庭園全体とのバランスを考えませんと、美感を損ねる場合もあります。
ヤシ科
シュロ
・別名/なし
・分類/常緑高木
・原産地/九州地方、中国
・生育適地/ヤシ類の中では、いちばん耐寒性に富み、高木性単幹で大きく広がる葉は雄大で、広い庭や公園樹 にも使われる。日当たりと排水のよい場所なら、土質は選ばない。暖地性だが、現在は青森県ま で植栽される。
・性質・特徴/シュロは一般的庭木としては、ヤシ類独特の樹型で、1本幹で直立し雌雄異株で成育は遅いが樹 勢は強い。ウチワ状の葉が南国的で、シュロ皮を使って庭木の手入れ用のシュロナワを作る。
剪定・整枝;
ヤシ類は、1本幹ですから剪定はしません。また、台風などで折れた葉は、つけ根から切りとります。 
病害虫および予防と対策;
病害虫の発生は、ほとんどない植物で自然 のままにしながら育てます。
肥料(施肥);
とくべつ与えなくても育ちますが、春3月から4月に株元に鶏糞と油粕を、成木にはスコップ 2〜3杯ていど、穴を掘って埋めこみます。
また夏に成木には、庭木用の化成肥料を500ggぐらいバラまきします。多すぎるのはよくありません。
リュウゼツラン科
インディビザ
・別名/コーデイライン
・分類/常緑高木
・原産地/ニュージーランド
・生育適地/ドラセナに似た近縁種で、耐寒性が強く高木性で、洋風庭園にむきます。北開東より南の冬期温暖 な場所で、うすい霜には耐えられ、成育も比較的早く、日当たりと排水のよいところに植えます。
・性質・特徴/ヤシとともに人気があり、洋風の樹木の感じがする。直根性で直幹型が多いが、花が咲いて芯が 止まると2本から3本側枝を出して、枝わかれしたり、地際に近いところからも芽を出して株立ち状になることもある。
剪定・整枝;
自然の樹形のままでよく、剪定はしません。
越冬した古葉は見苦しいので、春に切り落とします。
病害虫および予防と対策;
リュウゼツラン科の仲間のコルジリネやインディビザには、病害虫は発生しません。
肥料(施肥);
肥料もあまり必要としません。2月から3月に株元に鶏糞や牛糞を埋めこみ、春から夏の成長期に 化成肥料を2〜3回少量バラまき ます。
冬に雪の降る地方では、葉を包んでコモで巻いて根元に厚く敷きわらをして越冬させます。寒さの心配がいらなくなったら、早めにコモを取りはずします。